こぎんは江戸時代の資料にも記されている津軽の古い刺し子です。
農民たちは育てた麻を織り、
藍で染め、
農作業のできない冬の間にこぎんを刺して、
ようやく衣服に仕立てていました。
女の子は小さいうちに小さい模様の刺し方をを覚え、
周りの女の子たちと柄の良し悪しを競いながら刺したとか。
基本の小さな模様“モドコ”の組み合わせ方は無限大。
古いこぎん刺しの着物を見ると、
それを刺した女の子たちの
「〇〇ちゃんが刺したこぎんより、わたしのこぎんのほうが可愛い!」とか
「おんなじ柄じゃつまんないからちょびっと変えちゃおっかな」
…なんて声が聞こえてきそう。
そして実際にこぎんを刺してみると…
一段ずつ、横に横に布の目を拾って刺すこぎんは、ひし形の幾何学模様が続いてシンプル。
生真面目に設計図のとおりにコツコツと手を動かす単純作業。
少しずつ点と線が重なって、模様ができていく喜び…これは言葉で説明するよりも、ぜひ体験して欲しいです。
おむすびコースでは、前川國男建築としても有名なこぎん研究所を訪ね、
研究所のスタッフのみなさんにこぎんの刺し方を教えてもらいます。
刺したこぎんはその場でくるみボタンに加工します。
昨年は早速その場でお洋服に縫いつけた方も!
今年はどんなカラフルなボタンが出来上がるのか…今から楽しみです。
(ちの)
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